クリーヒェル醸造所

1550年創業、500年近い歴史と伝統を持つ家族経営の醸造所です。大きな転機は1952年、当時まだ組合へ収穫したブドウを納品するだけのブドウ栽培農家であったクリーヒェル家が、独立したワイナリーとして出発しました。その名も「ペーター・クリーヒェル醸造所」。所有する畑は1.5haという極小規模の、小さな小さなスタートでした。それから三世代に渡りワイン作りへ情熱を燃やし続け、現在では28haを所有するまでに成長。家族経営の醸造所としてはアール地域最大の規模を誇ります。 栽培するブドウは産地を代表するシュペートブルグンダーが50%を占めます。そして“兄弟”種として知られるフリューブルグンダーが4ha。この2種で総作付面積の2/3になります。近年この品種の人気は高く注目されている品種です。存在感あるビロードのような強い色調、野性的で素材感ある果実味、調和のとれた酸味、シュペートブルグンダーとは似て非なる独特な風味を有しアール地域においては「特産品種」と位置づけをされています。その他赤ワイン用品種として、レゲント、ドミナ、ポルトゥギーザー、メルローなどが、そして白ブドウとしてリースリング、ヴァイス-、グラウブルグンダー、シャルドネなどが栽培され、多種多様なスタイルのワインが作られております。特に、赤ワインという印象の強い産地にあってシャープで冷涼感ある白ワインは知られざるアール産ワインの一面として、今後さらに注目に値するワインでしょう。

ワインのランク付けは、新しいドイツワイン法に則りながらも醸造所独自の表現を用いております。

Kultwein & Goldkapsel/クルトワインとゴールドカプセル:アールを代表する畑名付き特級単一畑のワイン。テロワールが反映された醸造所の最上級ワイン。

Premiumwein & -B- /プレミアムワインと-B-:アール産オーク樽にて熟成させた“100%アール”が詰まったプレミアムワイン

Selektion -S- Line/セレクションS:厳選して選別収穫されたブドウのみ使用。最低シュペートレーゼ以上のエクスレ。

※”-R-“は24か月以上のオーク樽熟成の上質なワイン。

※”Jubilus”は設立50周年記念して作られた赤、白、ロゼワインの独自ブランドの名称です。現在も同じスタイルのワインが仕立てられ、同名にてリリースされています。

所有する畑はアール渓谷沿いに東はバート・ノイエンアールから西のデルナウ近郊まで、大きく分けて4か所の銘醸地にまたがり、日当たりの良い南向きの斜面にブドウ畑が広がります。産地の特徴的なスレート、レス、ローム層土壌の畑は急斜面で機械が入れず、栽培は手作業、手摘みにて行われます。除草剤や殺虫剤は使用せず、有機肥料を用いた管理がされています。

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